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日誌

何ということでしょう!

「何ということでしょう!」とは、あるリフォーム番組で生まれ変わった住宅を見て説明するナレーターのセリフです。まさにこのセリフ、ここ数ヶ月間の息子の様子なのです。
我が家の次男は、本来なら知名度が低い某私立高校の三年生のはずでした。公立高校受験に失敗し、不本意にもそこに通いだしましたが、その年の暮れ、風邪を引いたことをきっかけに、熱がある、頭が痛い、体がだるい等と病気のオンパレード。二年生に上がると共に、その足は不登校へと姿を変えました。


それからの一年四ヶ月、時折登校するものの行き先は悲しいかな図書室。似たような生徒達と自習するだけの虚しい時間の繰り返しです。「なぜ他の人と同じことができないの」と怒り、「後わずか二年間の辛抱やろ」となだめたりする毎日。親の方もエネルギーは使います。その都度、大きな体にして小さな声で、ボソボソと反論し、時には黙り込む息子の姿を見た時、この子の心が楽になるならと転学を考えました。しかし転入先が頭を悩ませます。通信制といっても再び失敗はしたくありません。学校から進められるところは似たりよったりなので、本人が「うん」と言いません。そんな時ふとしたことで、「知誠館」を知りました。
北村先生とお会いした帰り道、「ここなら来たい!」と即断。そうして今年の六月中旬より通いだしました。「何ということでしょう!」自信を無くし、枯れた枝のように俯いていた息子に変化が現れるのに時間はかかりませんでした。生気を取り戻したその姿は、多くの課題は残すものの、先の見えない迷路に入り込んだ親子にとっては、まさに小春日和の淡い陽の光を久々に仰ぎ見る思いがしています。